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特集1悩みに効く!私を守る言葉の護身術ケース4女性の仕事のキャリアは家族のケア、出産などで途切れ、0からのスタートになってしまうことも多いのに、男性と同じような成果や働き方を求められてつらい。つらいですよね。男性は徒競走だと思っているけど、女性が走っているトラックは障害物競走。クオータ制は障害物をどけよう、というだけの話。社会がそんなに早く簡単に変わらないので、女性政治家も1割以下という状況で、個人がどうにかするしかないというのはヘル(地獄)だなあって思います。せめて自分自身が、私の努力とか根性が足りないせいじゃない、社会や政治の問題なんだと思ってほしいですね。あとは語りあえる仲間を作ること。つらい気持ちをシェアする、理解、共感しあえる仲間がいることはデトックスになります。*アルテイシアさんが作成した動画はYouTubeで見られます。「#ActiveBystander=行動する傍観者」https://www.youtube.com/watch?v=sp1e9hKZ97w『モヤる言葉、ヤバイ人自尊心を削る人から心を守る「言葉の護身術」』(2021・大和書房)3フォーラム通信2022冬春号ケース3痴漢やセクハラのことを男性に話すと、「男だってつらい」「男性全員が加害者じゃないのに」と言われる。理解してほしいだけなのに。膝パーカッションですね。「責められてるみたいでつらい」と言う男性が多いですが、ほんと、のんきでいいよな!!と思います。女性は日々、そういう恐怖が現実にあるわけじゃないですか。最近も、妊娠9か月目の友人が痴漢にあったんです。追いかけて捕まえようと思ったけど走れない、だから狙われたんだろうって本人も悔しがっていて。本当に怒髪天を突いたんですけど!結局、性暴力の被害者の9割が女性。男だからというだけで同じ目で見られて迷惑だって思うなら、男性が男性に言ってほしい、「痴漢、セクハラ、性暴力をやめよう!」と。どうすれば性暴力を減らせるか一緒に考えて、おかしいと声をあげてほしい。シオリーヌさんと一緒に*#ActiveBystander(アクティブバイスタンダー)=行動する傍観者」、性暴力を見過ごさないよ、という動画を作りました。これ、男性からも評判が良くて。痴漢やセクハラが起きているその場に居合わせた男性を動画の主人公にしたんです。実際、男性は、被害者でも加害者でもなく、その場に居合わせた人、であることが一番多いと思うんです。その時に何ができるのかという設定にしたので自分ごととしてみてくれた方が多いそう。この動画は、「第3者介入プログラム」というのを参考にして作ったんですけど、欧米では広く学校でも取り上げられていて、プログラムを導入したら、47%も性暴力が減ったという学校もあるんです。見て見ぬふりをしないことで、性暴力が起こりにくい社会をつくるということが大事だなと思うんです。「説明して俺を納得させてみろよ」みたいな男性もいますが、真摯に耳を傾ける姿勢がある人には説明しますけども、説明するのもダルいじゃないですか。何でこっちがいつも説明しなくちゃいけないのかって話ですよね。そんな時は、私の本を「これ読んで」とすすめて頂ければ(笑)。実際、パートナーに私のコラムをLINEでシェアしてると言ってくれる女性も多くて、続けているうちに、パートナーのジェンダーレベルがUPした!という報告も来ていますよ。男性たちは、女性の置かれた状況を気にせずにいられる、考えずにいられるということが「特権」なんだと気づいてください。