「フォーラム通信」2021年夏秋号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2021年夏秋号の特集は、「ひとりじゃないよ、『夜廻り猫』のいる風景」、「あなたに届ける言葉のお守り」。


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ひとりじゃないよ、『夜廻り猫』のいる風景ひとりじゃないよ、『夜廻り猫』のいる風景〜孤独も生きづらさもぱっとしない毎日も。人生、うまくいかないことの方が多くても〜『夜廻り猫』作者深谷かほるさんインタビューTwitterから生まれた大人気8コマ漫画『夜廻り猫』を知っていますか?主人公の「遠藤平蔵」は、都会の片隅で生きる一匹の野良猫です。心で泣いている人や人知れず頑張っている人を夜な夜な訪ね歩き、「夜廻り」して事情を聴き、そっと寄り添う……というのが基本的なストーリー。ほぼ1話完結でどこから読んでもOK、1話ごとに様々な登場人物やその背景が語られます。居場所や仕事がない人や闘病中の人、いじめ、不登校、DV(ドメスティック・バイオレンス)、家族との関係や人付き合いに悩む人……なかなかテーマになりづらいけれど実際には多くの人々が抱えている葛藤を描き続ける異色の作品です。横浜市男女共同参画センターでも折に触れて、講座などで紹介してきました。作品に込められた思いについて、作者の深谷かほるさんにお話を伺いました。フォーラム通信2021夏秋号2ー当協会の「言葉のお守りキャンペーン」へのご協力ありがとうございました。しおりも大人気です。嬉しいです!今回のキャンペーンも他の方の言葉もみんな、うん、うんって思えて、こういうことが広まっていけばいいなと心から思え、参加出来て嬉しいと思える機会でした。ー『夜廻り猫』が生まれたきっかけは?私、息子が一人いるシングルマザーなんですけど、息子が高校生の時に病気で入院したんです。その時、子どもの病気を自分のせいだって思ってしまって色々振り返ったんです。息子が生まれてからずっと忙しく走り続けてきて、ゆっくり一緒に過ごすことなんてなかったものですから、生活らしい生活もできてなかったなとか、大事なことを教えてなかったような気がして。何か今更だけどできることはないかなと思い、息子に、「4コマ漫画でも書いてあげようか?気晴らしにでもなる?」と言ったら、「なると思うよ」と。そこで、たまたま持っていたコピー用紙とペンで描いてみたんです。病院のベッドわきで書いたの


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